スティンキーは、生後3週の頃私のガールフレンドがシェルターから引き取ってきた子猫でした。
スティンキーは当時、体重が90gしかなく母猫から生まれた子猫の中で一番小さかったため、母猫に一切世話をしてもらえなかったそうです。
ガールフレンドがスティンキーを連れて帰って来たとき、彼女はとてもひどい臭いでした。
それで私は、彼女にスティンキー(臭いヤツ)とあだ名をつけたんです。

幸運なことに、我が家の愛猫レイバンはスティンキーを気に入り、早速彼女の毛繕いを始めました。
レイバンはスティンキーに自分をきれいに保つお手本を示してくれ、何よりも母猫のぬくもりを感じさせてくれました。
レイバンは私たちにとっても心強い存在でした。

というのも、私のガールフレンドはスティンキーを引き取ってすぐに数週間ほど海外に出かけなければならず、スティンキーの世話を私が引き受けることになったのです。

勿論、私は喜んで引き受けました。
スティンキーの体重を増やすためにシリンジでミルクを与えたり、レイバンの助けを借りながら一生懸命に世話をしました。
しかしその頃の私は、スティンキーの存在が私にとってかけがえのないものになっていることに、まだ気づいていませんでした。

自分でご飯を食べるようになったスティンキーは、順調に成長を始め、日に日に大きくなっていました。
スティンキーは歩き始めると、私の後を付いて回り、決して彼女の視界から私を逃すことはありませんでした。
私は散歩をはじめ外出が好きです。
しかし、私の後を付いてまわるスティンキーを置いて行くのが忍びなく、考えた私は彼女が1か月になるころから外出に連れて行くようになりました。

私はスティンキーにとってたとえ近所の散歩にしても冒険になると考えたのです。
私は彼女にリードを付け、肩に抱いて様々なところへ出かけるようになりました。
街なかの散歩を楽しんだり、時にはバスを使い、地下鉄や電車、フェリーに乗ったり、車で遠出することもありました。
スティンキーにとって私の肩は最も安全な場所で、彼女の冒険はどこへ行くにも私の肩に乗って始まることになったのです。

帰国したガールフレンドもスティンキーの冒険には大賛成でした。
私たちの旅行、時には山、時には都会へどこにでも一緒に出掛けました。
それはアウトドアに限らず、友人のバースデーパティ―に、彼らの家やアパートメントへ当然のように一緒に招待されました。

スティンキーは、大好きなものが普通の猫とは少し違っているかもしれません。
彼女が好きなのは、散歩と毎朝のように私たちと一緒に浴びるシャワー、外出先でたくさんの人や動物とふれあうこと、そしてビーチ。
ただ、私たちに抱かれて甘えることが好きなのは普通の猫と同じですね。

幼い頃から私と散歩を楽しんできたスティンキーは、街なかの歩道を歩くとき、速足でまっすぐに歩いています。
ときどき私は、犬のように歩くスティンキーが心配になることもあります。
しかし彼女が望む限り、いつまでも犬のように自由に外を楽しむ猫であってほしいと願っています。
スティンキーが私の肩に揺られているとき、私達との冒険が始まる合図です。
それは彼女の至福の時であり、私たちにとって最も幸せな時間が始まるのです。