近くで働いていた女性が子猫を見ると、びっくりして顔をしかめていました。
子猫は私を見上げ、か細い声で鳴きました。助けを求めていました。
私は子猫を放っておけず、自宅に連れて帰ることにしました。
午後から自宅で友人と会う約束をしていたのですが、その場でキャンセルの電話をしました。

子猫は、足元がふらつき、くしゃみを連発し呼吸が苦しそうです。目ヤニと鼻水がとまりません。
お腹がすいているだろうとご飯をあげると食欲があり、お皿いっぱいを食べました。
ところが、食べ終わったとたんに足を突き出すように倒れ込み、痙攣を起こしてしまいました。

私は急いで地元の動物病院へ子猫を連れて行きました。
子猫は呼吸器と目に炎症を起こし、さらに子猫の肺に水がたまってしまっていると言います。
驚いたことに、獣医師は子猫にくっついている粘着性のものがネズミ採りの罠に使うものだと言いました。これが子猫を苦しめていたのです。

獣医師は子猫に2日間の入院が必要だと言いました。
私は、心配で胸が張り裂けそうになりながら、せめて入院している子猫の様子を見に通おうと思いました。

私は、子猫をクーパーと呼ぶことにしました。
病院で治療を受けるクーパーは食欲がなく、ほとんど食べないといいます。
退院の日、獣医師は自宅なら食べるようになるかもしれないが、食欲がない状態が続けば助かる見込みはないと言いました。

入院を終えたクーパーは1週間分の抗生物質といくつかの薬が処方され、私の自宅へ戻ってきました。
私は残っている黒いものをきれいにしてあげたいと思い、キャノーラ油で溶かしながら、丁寧に落としてみました。
なかなかうまくいきましたが、それでもこびりついているものは毛先を切るしかありませんでした。
私を落ち込ませたのは、クーパーの後ろ足が硬直していたことでした。
泣きそうになりながら、私はクーパーの後ろ足を一生懸命マッサージしました。
クーパーはとても素直で、私がすることを決して嫌がりませんでした。

数日後、落ち込んでいた私に希望の光が差してきました。
クーパーの目がかなり回復し、目ヤニと鼻水、それに息苦しさもかなり軽減されてきたのです。
さらに続けていたマッサージの効果か、クーパーは立ち上がってトイレを使えるようになったのです。
治療を始めて12日目。
クーパーは定期的な診察に加え、噴霧器を使った治療に毎日通っていました。
初めて会ったときに比べれば、見違えるほど元気できれいになってきました。

14日目。
クーパーの目はすっかり良くなりました。鼻水もくしゃみも、息苦しさもなくなりました。
次第に落ちやすくなってきた黒いものは毎日タオルで拭き取っていました。
元気が出てきたクーパーは、とても陽気で、私と遊ぶのが楽しくて仕方がないようでした。

私はクーパーの看病の間、落ち込む自分を励ます意味もあって、掲示板にクーパーとの出会いから治療の経過を書き込んでいました。
すると、私の記事を読んでくれていた一人の女性が生後1年の子猫を探していて、クーパーに興味があると言ってきたのです。
週末、その女性がクーパーに会いに来ました。

私がクーパーと過ごす最後の夜です。
クーパーは寝るとき、私のからだにぴったりと体を添わせて寝るのが好きでした。
この夜も、私に背中をくっつけて眠りました。

翌朝、彼女がクーパーを迎えに来てくれました。
これでクーパーは、お腹を空かせて街をさまようこともありません。
罠に顔を突っ込むなんて、もうしなくてもいいんです。
私はとても満足でした。

私と2匹の猫に以前の日常が戻ってきました。
2匹は私がクーパーの看病に懸命になっている間、私のベッドルームに入ることを禁じられていました。彼女たちは少しほっとしているように見えました。
私は、・・・。
クーパーがいなくなって以来、毎日家に帰ると泣いていました。
クーパーの新しいママは、毎日泣いている私を当たり前だと言いました。
そして、クーパーに会いたくなったら、いつでも会いに来てほしいと言ってくれたのです。

1か月ほど経ったとき、私はクーパーとママに会いに行きました。
クーパーは、私を覚えていてくれました。そして、ますますハンサムな猫に成長していました。

クーパーは私に、クーパーと彼の新しいママという素敵な友人をプレゼントしてくれました。