屋根の上で子猫たちを見つけたとき、私は自分の目を疑いました。
子猫たちは生まれて1時間と経っていない、本当に生まれたての子猫だったのです。
自宅で猫を飼ってきた私は、子猫が1分でも雨に濡れてしまえば命にかかわることを知っていました。
私は急いで家に入り、妻と二人で子猫を乾かし、目をきれいに拭くとタオルと毛布に包んで温めました。
そして早速24時間体制の看護を始めました。

子猫たちを見つけたとき、辺りに母猫の気配すらありませんでした。
母猫が移動する途中で子猫を落としてしまったのか、あるいは、子猫たちを置き去りにする何かがあったのかもしれないと思いました。

私たちの必死の看護にも拘らず、残念ながら子猫の1匹は3日後に肺炎を起こし亡くなってしまいました。
せめて生き残った子猫に元気に育ってほしいと思った私たちは、時間ごとのミルクを与えできる限りの愛情を注ぎました。
子猫は私たちに応えるかのように必死でミルクを飲み、懸命に戦っていました。

数週間後、ようやく子猫の目が開きました。
当初私たちは子猫をメスだと思って名前はルナと決め、そう呼んでいました。
しかし、成長するにつれオスだと気付いた私は、改めてマウイという名前で呼ぶことにしました。

間もなくマウイはよちよち歩きを始め、彼の個性を発揮するようになりました。
マウイは歩き始めると、私の後を付いて回るようになりました。
おぼつかない足取りで家中どこまでもついて来るマウイが、私は愛おしくてたまりませんでした。

マウイたちを見つけたとき、私は平均より小さな子猫たちだと感じていました。
小さく生まれたマウイは生き残るために懸命に戦い続けていました。
マウイはたくさんのミルクを飲み、兄弟の分まで大きくなると決めていました。

お腹がいっぱいになったマウイは、大きな私のベッドに寝るのが大好きでした。
私には丸く膨らんだマウイのお腹が、毎日戦っている彼の勲章のように感じられました。

数か月後、彼自身の努力で生き延びたマウイは、ハンサムなシールポイントのシャム猫に成長しました。
マウイは、他の数匹の猫たちにも可愛がられ、今では我が家の王様のような存在になりました。

屋根の上に2匹の子猫を見つけて8ケ月後。
私は、手のひらで鳴いていたマウイをつい昨日のことのように思い出すことができます。
成長したマウイは家族に愛され、これからもさらにたくましく成長を続けるでしょう。
私たち家族はマウイのこれからが楽しみでなりません。