ラニは、カリフォルニア北部から、生後3週間のときにカンガルー猫、カンガの養育者シェリルによって育てられていました。ラニの兄弟姉妹が順調に成長し、引き取り手を探す準備が進められる中、ラニの体重は生後7週でわずかに420g。小さすぎてその準備もできない状態でした。

8月20日、カンガを引き取ったジョイスがラニのお世話をするために彼女が自宅で運営する保護施設、Saving Grace Rescueに連れて来ました。
ジョイスはラニの体重が増えないことをとても心配していました。ラニは、少しずつかじるほどの量しか食べることができなかったのです。
ラニの成長のためには食べられる量を増やさなければなりません。ジョイスは小猫用のウェットフードをさらに細かくし、一日に数回に分けてシリンジでラニに与えることにしました。

しかし、24時間体制のお世話にも拘わらずなかなか大きくならないラニを見て、ジョイスの夫は彼女に毎日のように聞いていたそうです。『ラニはどうして食が細いんだろう?』ジョイスの家族は皆、ラニのことを心から心配していたのです。

ジョイスたちの懸命のお世話が続いていたある日、ついにラニは450g(1ポンド)の壁を突破したのです。さらに1週間後、ラニの体重がもう140g増えました。同時に体力をつけたラニはもともと活発な活動に拍車をかけ、階段を下りることをマスターすることができたのです。ジョイスとその家族はラニの頑張りを誇りに思っていました。

ジョイスの家に来て3週間、ラニの成長は順調の波に乗り、たくましさを増していきました。平均的な大きさに比べればまだまだ小さいことに変わりはありませんが、最近のラニはその小ささが気にならなくなっていました。

ジョイスの施設に、ミロとオ―ティスという施設に来て17日という新入りの子猫がいました。彼らはラニより若い子猫ですが、ラニよりも大きな身体をしていました。ラニは彼らと遊ぶのが大好きです。ラニはもともと活発な子でしたが、体力が付いて来たことでさらに活発になっていました。

元気いっぱいのラニは障害をハンディととらえず、なんにでも挑戦し何でも身に着けていくたくましさを持っています。ジョイスたち家族はそんなラニのもう一つの成長を見ていました。
ジョイスの施設に迎えられる小さな子猫たちを、ラニは温かく迎え遊び相手になっていました。自分がカンガにしてもらったことを、今度はラニが幼い子猫たちにしてあげているのです。

小さなラニは、カンガルー猫のカンガにならって2本足で立つことを覚えていました。カンガより小さなラニのその姿は、カンガルーというよりウサギの姿に似ているとジョイスは言います。
ラニは小さく生まれたことも、障害を抱えて生まれたことも問題にしていません。彼女はジョイスたちに支えられ、ラニらしく前向きに暮らしています。