子猫がなぜたった1匹でコロニーから脱落し、生き延びていたのか私たちはとても不思議に感じました。子猫は生後3週にもかかわらず体重は200gあまり、ガリガリに痩せていました。しかも、子猫の身体の右側には銜えられるか、くちばしで突かれたようなケガを負い、傷の側に大きな膿瘍を見つけました。子猫はとても危険な状態でした。

私たちは子猫に特別なケアが必要だと思い、熟練した養育者であるスーザンに助けを求め、彼女が共同創設者であるNational Kitten Coalitionへ子猫を連れて行きました。スーザンのもとで、子猫のケガはすでに治癒に向かっていることが分かりました。不安定な状態が続いた後、子猫は徐々に快方に向かいました。しかし、それも長続きしませんでした。子猫の容体はすぐに暗転してしまったのです。

子猫は発熱、下痢、体重減少、特に発熱に苦しむようになってしまったのです。ところが獣医師の検査の結果、小猫にはなにも異常が見つからなかったのです。獣医師は原因を特定することができませんでした。
スーザンは子猫をガイアと呼んでいました。彼女はガイアを施設の中の特別プログラムを行う部署に移し、早速徹底した栄養補給とガイアの免疫システムを強化する手助けを始めました。

不安定な状態が約1週間続き、ガイアは被毛の大半が抜け落ちでしまいました。その姿は、昔見たコミックにでてくる宇宙人に似ていました。スーザンはそんなガイアを『私のエイリアン』と愛情たっぷりに呼んでいました。ガイアは症状に苦しみながらも、決して諦めた様子を見せず、すでに固形のご飯を食べ始めていました。ガイアの食欲は彼女の回復を支え、抜け落ちていた被毛も2週間半で元に戻っていきました。

ガイアの顔の毛が生えそろったとき、彼女の顔に変化がありました。保護したころはほぼ真っ白だったガイアの顔が、鼻の両側の色が濃くなっていたのです。スーザンは、『これはガイアが戦いに勝った証よ。長い戦いの間、ガイアが自分のために作ったのよ』そう言って誇らしそうでした。
ガイアはシャムのミックスです。そして、左の前足だけが少し大きく、まるでミトンを付けているようです。
私たちが発見した当初からミステリアスな部分を持ったガイアでしたが、これからどんな成長を見せてくれるのか私たちは楽しみにしています。