白黒のフワフワした子猫が、私たちをじっと見つめていました。『うわ・・・♡』
子猫は、『お家へ帰るんでしょ?私も一緒よね?』私にはそう言っているように見えました。

彼が子猫を撫でようとしたとき、小猫が彼の手をポン!と肉球で優しく叩いたのです。
そのあとは、彼にもっと撫でてほしい、彼の手をもっと感じたい、ケージにからだを預ける勢いでした。

我慢できなくなったのは、子猫の方ではなく彼の方でした。
子猫をケージから出してもらうと、見たこともない優しい顔をして子猫を抱きしめていました。
『猫はあんまり好きじゃない』って誰が言ったっけ?

子猫は、抱っこをされていても、彼の手の中にいても、何度も何度も体をこすりつけて決して離れようとはしませんでした。

誰がこの子を置いて帰れますか?
子猫のケージに「ルナ」と名前が書いてありました。私は、手続きを済ませルナを家族として引き取ることにしました。
ルナは避妊手術が済んでいなかったので、術後我が家に帰ることになり、私たちはルナに会うためにほぼ毎日通いました。

そしていよいよ、ルナを我が家に迎える日が来ました。
車の中で、ルナはまっすぐに前を見詰めていました。

我が家に付いたルナは、早速家中を探検して回り、納得した様子で落ち着きました。
ルナは寝転がっていた彼を見つけると、当たり前のように彼をのぼりその胸でお昼寝を始めました。
いいベッドを見つけたルナでしたが、喜んでいるのは彼の方でした。

不思議なくらい、ルナは怯えることもなく、この家にずっと以前から住んでいたように慣れてしまいました。
よくよく考えてみれば、シェルターで選ばれたのはルナではなく、私たちを選んだのがルナでした。
いずれにせよ、私がもらった誕生日のプレゼントの中で、明らかに今回が最高でした。