私のもとに届いたメッセージは、バードウォッチャーからのものでした。彼が沼地を歩いていたとき、悲しそうな猫の鳴き声を聞いたそうです。彼が辺りを探すと、沼地の真ん中の木に立ち往生をしている猫を発見したそうです。彼はすぐに正確な位置情報と、猫のいる状況が分かる写真を私に送っていました。

私は躊躇しませんでした。すぐに現場に向かいました。沼地のように見えますが、ここはもともと雑木林が広がっています。
猫はその場所がまだ乾いていたときに木に上ったのでしょう。猫が木の上にいる間に、ハリケーン・ハーベイの大雨でその場所が浸水し、猫は木から下りられなくなってしまったようです。
妻が合流し、私たちはバードウォッチャーが提供してくれた写真から、最も可能性の高い場所に絞り、猫の鳴き声を頼りに居場所を探すことにしました。

私は林の中に分け入り、足元を確認するための長いつえを使い、蛇やワニに用心しながら進んでいました。林に入ってしばらくすると、私の脚は完全に水に浸かってしまいました。
猫が応えてくれるのを期待して、猫に呼びかけてみました。すると遠くからときに甲高く、ときに低く猫の鳴き声が聞こえてきました。私は双眼鏡を使って猫の姿を確認しようとしました。見回した先の方に地面から僅か60cmの高さの切株の上、座っている猫を発見しました。どうやらまだ子猫のようです。

雨が降り出したのは4日前のことです。子猫は少なくとも4日間その場所で立ち往生していたことになります。私に気付いた子猫は絶え間なく鳴き続け、必死に助けを求めてきました。
ようやく子猫のいる切株にたどり着き、味方であることを分かってもらうためにキャットフードを子猫の鼻先に持って行きました。用心深い子猫が食べないことは分かっていましたが。

子猫は鳴き続けるものの、そこから動こうとしませんでした。どうやらもう少しコミュニケーションが必要なようです。私の匂いを嗅いでもらうために子猫の鼻に手を近付けました。少しずつ、子猫の警戒心が薄れていくのが分かりました。もう一度、手を子猫の鼻先に近づけました。

1分後、ケージを子猫の前に置きました。妻が子猫に声をかけ続けます。躊躇する子猫の背中をそっと押すと、子猫はケージの中にゆっくりと入ってくれました。私たちは扉を閉じたケージを大事に抱え、慎重に沼から抜け出しました。

子猫は長い犬歯を持っていました。私たちはとりあえず小猫をチョンパーと呼ぶことにしました。
自宅である施設に戻った私たちは、子猫にマイクロチップを発見しました。しかし、飼い主との連絡がつかず、地元の迷子猫の情報提供サイトに告知して飼い主が名乗り出るのを待つことにしました。チョンパーは高い木の上ではありませんでしたが、たしかに立ち往生してしまいました。少なくとも彼は今、安全であたたかい場所に生還することができました。
私は退職後、木の上に立ち往生している猫を救う救助トレーニングを積み、地元の保護施設と連携して保護活動に携わってきました。私は支払いを断ることにしています。私には時間があります。私は猫が苦しんでいるのを見過ごすのが嫌いだし、支払ってくれる人のいない猫も救っています。どうしても支払いたいという人には、動物福祉団体に寄付することを薦めています。