子猫は生後1か月ほど。友人が付近を探したのですが、他に猫を見つけることはできませんでした。こんなに小さな子猫が車の通る危険な場所に1匹でいるなんて、私は不自然に思いました。恐らく誰かに捨てられたのでしょう。

自宅についても子猫はあまり動こうとせずとても静かでした。でもそれは子猫がとてもお腹を空かせていたからでした。私があげたミルクでお腹いっぱいになった子猫は、元気を取り戻すとビックリするほど大きな声で鳴き始めたのです。まるで笑っているような鳴き声でした。

ほとんどじっとして動かなかったのは、空腹すぎて動けなかったようです。エネルギーを充填した子猫は、元気な声でずっと鳴き続けていました。私は子猫をヴェノムと呼ぶことにし、お世話をすることにしました。動物病院で感染症のお薬をもらいましたが、大きな問題は見つかりませんでした。

ヴェノムに2時間おきのミルクを与え、お薬を飲ませ、トイレを教えました。ヴェノムは毛づくろいをまだ覚えていなかったので、何度かお風呂に入れました。ヴェノムははじめてのことだだらけで戸惑っていましたが、私が自分のためにしているということは理解しているようでした。幸い感染症はすぐによくなり、ヴェノムは健康を取り戻しました。

ヴェノムは毎晩のように私に甘え、撫でてもらおうと鳴き続けました。彼は私に『No』とは言わせませんでした。ヴェノムはゆっくりと旺盛な好奇心を発揮しだし、私の後ろを影のようについて回るようになりました。私はヴェノムを、正式に家族として迎える決心をしました。

我が家にはずっと一緒に暮らしてきた、高齢の猫が2匹居ました。2匹の猫は、ヴェノムにとってまるで両親のように接していました。甘えん坊のヴェノムは、彼らに可愛がられてすくすくと成長しました。

ヴェノムが我が家に来て2年。すっかり成長したヴェノムは今でもとてもおしゃべりです。
道端にうずくまっていたヴェノムを、連れて帰った私の判断は正しかったと今でも感謝しています。
ヴェノムは我が家にたくさんの喜びと笑顔を運び込んでくれました。