子猫はたった一人でお腹を空かせ、ママ猫を求めて鳴いていたそうです。私はワシントンD.Cで保護施設を運営しています。友人は新生児の子猫のお世話に私を頼ってきました。
友人の話では、子猫は恐らく10時間近く何も口にしていないようだといいます。私は子猫を温めるために毛布を用意し、シリンジのミルクをゆっくりと子猫の口に垂らしていきました。子猫の体重は77g。子猫は2時間ごとに約3CCずつを飲み、そしてぐっすりと眠りました。

子猫は母猫がいないと生きてはいけません。この子猫は生後1日でママ猫と離れひとりぼっちになってしまいました。私はこの子猫のような子をたくさん見てきました。そのたびに心が痛みます。
私は子猫をティドビットと呼びました。私はティドビットを常に温め続け、2時間ごとにミルクを与え、母猫が子猫にするお世話をしました。ミルクを飲んだ子猫のお尻をティッシュで優しく刺激しました。母猫は子猫のお尻を舐めて刺激します。これで排便をうながします。
私がティドビットのそばを離れるときは、ふかふかのぬいぐるみに寄り添ってもらいました。母猫はできるだけ子猫のそばを離れないようにします。ティドビットはぬいぐるみと寝るとき、いつも同じ態勢、同じ位置で眠りました。ぬいぐるみの添い寝を気に入ってくれました。

ティドビットは生後20日を迎えました。体重は約270g。彼の大きな明るい目が開き、少しずつ歩くことを覚え始めています。そして、私にスリスリをするようになってきました。
私はティドビットに、歯ブラシを使って優しくブラッシングをしました。これは子猫にとって母猫のざらざらした舌で毛繕いをしてもらっている感触にとても似ています。こうすることで、ティドビットに毛繕いを覚えてもらっています。

約9週間に私はたくさんの眠れない夜を過ごし、ティドビットは健康で遊びが大好きな子猫へと成長していました。彼は小さめで体重が平均よりも少なめですが、食欲は旺盛です。
ティドビットはそろそろ離乳を迎えていました。彼の場合、生後1日からシリンジや哺乳瓶でミルクを飲んできました。彼の食事には私の手がいつも傍にありったのです。ウェットフードに移行する際、私の手を使って食べることから始めました。

私とティドビットが出会って3ヶ月が経過し、ティドビットは新しい家族を探す時期を迎えました。10月の半ば、私の親友がティドビットを引き取りたいと申し出てくれました。彼女なら私が注いだ以上の愛情をもってティドビットを迎え入れてくれる、そう思った私はティドビットのママ猫役を卒業したのです。

親友の家で新しい生活を始めたティドビットは、家族に歓迎を受け、すぐに溶け込んでいきました。ヤンチャ盛りに突入した彼は、大きな先輩猫に可愛がってもらい日に日にたくましく、さらに成長を遂げています。ティドビットは1歳になり親友は成長した彼を愛情を込めてビック・ティッドと呼んでいます。
ティドビットを見つけた友人が私の家に連れて来たのは深夜、時計は翌日を回っていました。もう少し発見が遅れたら、ティッドビットの今は無かったかもしれません。幸せに暮らすビッグ・ティッドに、私の中のかつてのママ猫は誇りと限りない喜びを感じています。