私はジャスパーと一緒に歩くときは少し速足で歩きます。なぜかと言うと、ジャスパーは3本の足で歩くため、ゆっくりとした歩調ではバランスを崩しやすいのです。図書館を速足でさっそうと歩くジャスパーの姿は、まるでトラのように躍動感にあふれています。

彼は3本足でいることに少しもストレスを感じてはいません。ジャスパーは階段を駆け上がるのは勿論、特に駆けおりてくるとき、私には彼の脚が絨毯から浮いているように見えます。それくらい軽やかなのです。それにジャスパーはよく木の上に上ります。大丈夫、彼が落ちることはありません。

ジャスパーはとても社交的な性格で、人と会うのが大好きです。彼は書架の資料を見て回り、ときには学生たちの資料選びに付き合っています。学生が次の1冊を選ぶ間に、重ねられた資料を熱心に点検してお薦めの資料の見当を付けています。ジャスパーは図書館にも学生にもごく自然に溶け込んでいきました。

ジャスパーが図書館で過ごすようになって間もなく、大学が学生たちにジャスパーを囲むティーパーティーを開きました。当日は約140人の学生たちが集まり、ビスケットと紅茶でジャスパーとの親睦をさらに深めていました。、そしてジャスパーは、この図書館の公式マスコットになりました。

さらに猫を愛する学生たちのためにFacebookのページに「Cambridge University Cat Club』がはじめられました。そこには、自宅で飼われるペットの猫や実家の猫、大学に現れるキャンパス猫の話題や写真が投稿されています。

日常の学生たちは、ジャスパーのいる図書館に来るとリラックスした気持ちでリフレッシュすることができます。ジャスパーとのふれあいで、試験や研究のストレスからしばし解放される学生たちの姿こそ私が求めていたものでした。

私がジャスパーを大学に連れてきたのは、彼に大切な仕事を任せたかったからでした。ペットを飼えなくても、この図書館に来れば自宅にいるのと同じようにジャスパーとふれあうことができます。それは、学生たちにとって健全で愛情あふれる息抜きです。これはジャスパーにしかできない仕事です。私は、この図書館がジャスパーの第2の人生に最高の舞台だと思っています。