警戒するママ猫は、私が子猫のお世話をしようとすると辛そうな鳴き声を上げました。男性に小屋で発見されるまで、ママ猫は感染症の痛みに耐えながら、子猫たちをずっと守り続けていたのでしょう。私の自宅に来た日の夜、ママ猫は片時も子猫のそばを離れず、一睡もせずに子猫たちを守ろうとしていました。

子猫たちはママ猫から十分なミルクをもらうことができずに、お腹を空かせ低体重でした。ノミの付着も見られたために私は子猫のお世話に取りかかりました。前の夜、あんなに警戒していたママ猫は少しずつ警戒心を解き始めていて、私が子猫のお世話をしている間ようやく眠ってくれました。それはママ猫が私に信頼を置き始めたしるしでした。

私はママ猫に回復してもらうために、子猫たちを他の部屋に移しママ猫を1匹にしました。ママ猫には体力を取り戻してもらうためにたっぷりのご飯を、子猫たちには一晩で数回のお風呂と、時間ごとのミルクをあげました。子猫たちはどの子も食欲旺盛で立派な飲みっぷりでした。その間ママ猫は、数時間をぐっすりと眠り続けていました。

私が子猫たちのお世話をして3日が経過すると、ママ猫は見事な回復ぶりを見せていました。その日、ママ猫は自分が子猫たちのお世話をすると強く主張しました。ママ猫を子猫たちの部屋に連れて行くとすぐに子猫たちのお世話を始め、お腹いっぱいになるまでミルクを与えていました。私を見上げるママ猫の目はどこか誇らしげに映りました。

1週間後、子猫たちは保育室から卒業し家の中を歩き回れるようになりました。私はママ猫一家にそれぞれの名前を付けました。ママ猫はヴァイオレット・グレイ、子猫には右からライナス、パティー、マーシー、ルーシー、チャーリーです。好奇心旺盛な子猫たちは足元がしっかりし始めていて、ヴァイオレットはさらにお世話が大変になってきます。

バイオレットは、子猫たちが何か新しいことを覚えるたびにとても誇らしそうな表情をしています。ヴァイオレットは私が彼女の側にいるとき、ママ猫の顔から少女に変わります。彼女が私に甘えん坊の顔を見せてくれるのです。そして、毎日私に感謝の気持ちを伝えてくるのです。『ありがとう、あなたのおかげよ』そう言っているように感じています。

健康を取り戻し、順調に成長を続ける子猫たちはたくさんのミルクを飲み、よく遊んで日に日にたくましくなってきました。彼らは常に次の冒険を探し、いたずらが頭から離れないようです。

男性に保護され、未来への道が開かれたヴァイオレットの一家。どんなに辛い状況でも母親の役目を貫こうとしたヴァイオレットの深い愛情がなければ、子猫たちの今は無かったかもしれません。私はヴァイオレットの真摯な姿に何度も心を打たれ、何とか支えたいと思ってきました。子猫たちのヤンチャが増している今、私は忙しいママ猫ヴァイオレットをもうしばらく支える必要があるようです。