私は子猫が現れたことに驚いていました。歩き始めて間もないような小さな子猫が、私のバッグにしがみつき、上ろうとしていました。いつの間にか私も友人も釣りどころではなくなり、他に猫がいないか探していると、子猫の兄弟らしき同じくらい小さな子猫をもう1匹見つけました。

私たちが釣りをしていた場所は、すぐそばに2車線の田舎道が通っていました。子猫は、その道を反対側へ渡ろうとしたのです。私も友人も心配になり、子猫たちの母猫がいないか探しました。しかし、ほかに猫の姿はありませんでした。子猫たちは自分で母猫から離れるにはまだ小さすぎます。『置いてきぼりかな・・・』

私と友人は子猫たちをその場所に放っておくことができませんでした。結局その日は釣りを諦め、私と友人で子猫を1匹ずつ引き取ることにしたのです。
私は、先に現れたグレーの子猫を連れて帰りました。子猫は怯える様子を全く見せず、両手で私の腕にしがみついて離そうとしませんでした。私は、子猫が母猫のぬくもりが恋しくて仕方がないのだと思いました。

私の家に着くと、まずお風呂に入れてあげました。幸いなことに、子猫は濡れることを嫌がりませんでした。むしろおとなしくされるがまま、お風呂でさっぱりしていくのを喜んでいるようにさえ見えました。

子猫は我が家にすぐに慣れてくれました。旺盛な食欲でご飯をたっぷりと食べ、自分専用のベッドも気に入ったようです。私と妻は子猫が体調を崩さないように、できる限りの注意を払おうと話しました。薬を使うには子猫はまだ小さすぎます。

丸1日が経って、私と妻は子猫を家族として迎えることを正式に決めました。子猫は我が家で私の後をずっとついて回ります。それを見ている妻が、子猫をアヒルの子のようだと言って笑います。私と妻の間には以前に比べ笑い声が増えたような気がします。
2日前の釣りは何の釣果も得られませんでしたが、私と友人は家族という宝物を持ち帰ることができました。