母猫のオ―シーは2週間前にフロリダのフォートローダーデールビーチでハイキルシェルターに保護された野良猫でした。痩せた身体に鋭い爪を持ち、彼女の体重はわずか1.3kgしかありませんでした。彼女はそこで5匹の子猫を出産したのです。私たちは、彼女たちが処分される前に引き取ることにしました。

迎えに行った私は、オ―シーの子猫の中の1匹にママにそっくりなオスの三毛猫がいることに気が付いたのです。『まさか・・・?』しかし、俄かには信じられませんでした。
と言うのも、オスの三毛猫が生まれる確率は0.03~0.3%と言われています。私自身、三毛猫のオスを見るのは初めてのことでした。その子は目に炎症を起こし開けることができない状態でした。それでも撫でると私に抱きつこうとしたのです。

私たちの施設に移ったとき、子猫たちは上気道感染とコクシジウム(寄生虫の感染)を患っていて、治療には約1か月が必要でした。私たちは子猫たちにも名前を付けました。オスの三毛猫はコーエンと呼ぶことにしました。治療中のコーエンは夫の膝が空いているのを見つけると、チャンスとばかりに彼の膝に上がり甘えていました。

何日もの寝不足の夜を越え、私たちは彼らの看病を続けました。その甲斐あってオ―シーママと子猫たちは全員が健康を取り戻すことができたのです。コーエンは目の炎症が治りぱっちりと開くようになりました。目が開いた彼はまっすぐに私のところへ駆け寄りキスをしてくれたのです。

オ―シーママは子猫たちに絶対的な愛情を注いでいました。片時も子猫たちのそばを離れようとはしなかったのです。彼女はとてもシャイな性格で、私たちに積極的に懐くことはありませんでした。そんな彼女にとって5匹の子猫たちは大きな癒しであり、元気を与えてくれる存在だったのです。

コーエンはとても活発な子で、お気に入りのキャットタワーに上るタイムを毎日のように更新しています。彼はとてもおしゃべりで、鳴き声で話す方法を考え出しました。コーエンはとにかく賑やかな子です。

コーエンの兄弟のうち、2匹の引き取り手が決まりました。私たちは、コーエンの引き取り手を探すのに、希少価値が理由にならないよう慎重にならざるを得ませんでした。それもあって考えた末、入札と言う異例の方法をとることにしました。もしそれで決まったら、その収益をコーエンたちのように何らかの治療が必要な猫たちのために使おうと考えています。事実、保護した猫は引き取り手が見つかるまでに、1匹に付き最低でも200ドルが必要なのです。賛否が分かれることは十分承知した上で、この方法を取ることにしました。私たちは、コーエン自身を愛し、生涯共に暮らしてくれる家族が見つかることを心から願っています。