施設に移されたクラビーはそこでも最悪のスタートを切りました。施設の誰とも接することを拒み、いつも怯えた様子でいたそうです。そしてクラビーはネズミ対策の主役として我が家にやってきました。クラビーの我が家でのスタートも最悪で、数日間ずっとストレスを抱いて過ごしていました。

4週間が経ってもクラビーは私たち家族の誰も近付けず、ガレージに避難していました。私たちは裏庭に続く扉を開け放していましたが、クラビーはそこから外に出ようとはしませんでした。彼はガレージで生活しようとしていたようでした。私がガレージに入ろうとするとクラビーは私を威嚇しながら飛び出してきて、私を見ると結局飛び出すのを止めて再び威嚇していました。

私たちはガレージの外にクラビーのご飯を置くようにしました。すると、あることに気付いたのです。クラビーはガレージの外にいるときは興奮していないのです。彼は、中庭から部屋へ続くドアを開け、家の中に向かって鳴くようになっていました。

我が家のドアには犬用の扉がついていますが、犬がそのドアを使うことはありません。でもクラビーはその扉が部屋への入口だと理解していたようでした。ある日、Mr.クラブは彼にとって更に快適な暮らしを求めて、私たちを驚かす行動をとりました。Mr.クラブは犬用の扉から部屋に入り、私たちから逃げることなく家中を歩いて回りました。そしてそのまま家の中に居続けたのです。Mr.クラブは勇気を出して、私たちに飛び込んできてくれたのです。最高のできごとでした。

約6か月をかけてMr.クラブは、人間はそう悪くはないと結論したのです。クラビーはソファに飛び上がり昼寝をはじめました。
そして今やクラビーは完全な家猫です。散歩以外で外に出ることはありません。家猫のMr.クラブは彼のご飯の時間と夫に背中を撫でられるのが大のお気に入りです。クラビーは私たち家族の中で夫のことを一番気に入ったようです。

私たちは昨年の冬、長い間一緒に暮らしてきた茶トラの猫を亡くしました。それ以来、夫はもう猫を飼うとは言わなくなっていました。でも、クラビーと遊ぶ夫はとても楽しそうで、クラビーへのまなざしは優しさに溢れています。

Mr.クラブの我が家でのスタートは最悪で、私たちが彼の信頼を得るまでもずいぶん時間がかかりました。あの頃のクラビーと今を比べると、とても同じ猫だとは思えないでしょう?彼を諦めずに待って本当に良かったと思います。時間が必要だった分、私たちはクラビーの無防備な寝顔が嬉しくてたまらないのです。クラビーの人生を変えたのは彼自身の勇気なのです。