私はノースカロライナに住み、身寄りのない動物を保護し、飼い主を探す里親してきました。そして私自身、家族として暮らす高齢の猫を探しているところでした。
ベンソンの当時の飼い主の家族は、ベンソンのもとの飼い主さんから私が頻繁に動物を保護していると話しを聞いていたそうです。彼らはベンソンを飼うことをやめると私に連絡をよこしてきたのです。

私はすぐにベンソンを引き取りに向かいました。そして、初めて会ったベンソンの姿に衝撃を受けてしまいました。ベンソンは全身が汚れて、ひどい臭いがしていました。彼は隣人の家でほとんど何もお世話をしてもらえず、猫が暮らす環境が整っていなかったことが一目で分かりました。衰弱したベンソンは、隅っこでじっと動こうとしませんでした。

恐ろしい状況にあったベンソンを、私はすぐに動物病院へ連れて行きました。すると、獣医師は彼のからだから見つかったいくつもの疾患を並べました。ベンソンは肝臓、目、耳、尿路に感染症を患い、ウイルスの感染も見つかりました。さらに、栄養失調のために本来の体重の半分しかないほどにやせ細っていたのです。獣医師は私に言いました。『ベンソンの回復を期待しないように』と。

ベンソンも私も、そう簡単に諦めるわけにはいきませんでした。自宅にベンソンを連れ帰った私は、ベンソンの毛の殆どを剃ってあげました。保護するためのウエアを着た彼はちょっと不満そうでしたが、汚れた毛と臭いはとてもお風呂で解決できるものではなかったのです。さっぱりしたベンソンは動物病院での治療を続け、獣医師の予想に反し少しづつ回復に向かっていきました。

3週間ほど経つと、ベンソンは明らかに元気を取り戻してきました。ベンソンは立ち上がり、食欲が増し、私と遊ぶようになってきました。ベンソンの目に生気が戻り、個性的な顔にクルクル変わる生き生きとした表情が戻り始めていました。

ベンソンは今年12歳になります。彼は我が家で王様になりました。でも、相変わらず気難しい個性的な顔に変わりはありません。私はそんなベンソンの表情が大好きです。

我が家には3匹の犬がベンソンと一緒に暮らしています。彼らはポーチで一緒に日光浴をするのが日課になっています。ベンソンは、膝に乗ったり抱っこをねだったりすることはありません。でも、ベンソンは甘えん坊です。私が何かをするときは私の隣で何をしているかを常に確認しています。ほら・・・『ええ、私はベンソンの側にいるわ』