7月の下旬のことでした。動物園内で草刈り機と衝突して亡くなったハリネズミがいました。彼女が亡くなった後に、8匹の赤ちゃんが発見されたのです。スタッフが彼らを保護し、ミルクを与えようとしましたが、彼らは哺乳瓶やほかの器具からミルクを飲むのを拒否してしまいました。

保護して2日後、スタッフの試行錯誤もむなしく8匹の赤ちゃんたちは何も口にしませんでした。彼らの体力も限界に近づきつつありました。栄養を摂ることができず、愛情に飢えた赤ちゃんたちが生き残っていけるのか・・・スタッフの間に大きな不安が広がっていました。

あるスタッフが、乳母の役目を終えたばかりの猫のムーシャに会わせてみてはどうかとひらめいたのです。ムーシャにはまだ十分なミルクが残っていたのです。スタッフたちに方法を選んでいる時間はありませんでした。

スタッフはムーシャの側に赤ちゃんたちを置いて彼らがムーシャに向かうのか、そして、ムーシャが彼らを受け入れるのか祈るような気持でした。すると・・・

ムーシャはすべてを察したように足を開き彼らを迎えるために横たわりました。すると、赤ちゃんたちは温かいムーシャのお腹にミルクの匂いを嗅ぎ取り、一斉にムーシャめがけて群がったのです。かたずをのんで見守っていたスタッフはホッと胸をなでおろしました。

スタッフはムーシャに無理がないか様子を見ていましたが、彼女はとても満足そうな様子でした。彼女はミルクを提供するだけでなく、赤ちゃんたちと夜も一緒に過ごしてくれています。赤ちゃんたちはムーシャに抱かれ、母親の温かさを感じながら眠りお腹を満たしています。

私たちには赤ちゃんたちがムーシャを本当のママのように慕っているように見えます。ムーシャもまた、赤ちゃんたちを愛情深く包んでくれています。私たちはムーシャの無条件の愛情に感謝して、赤ちゃんたちの成長を楽しみにしています。