1920年代初頭、ビリーという猫がホテルにいたことが、アルゴキンホテルの初代ゼネラルマネージャーフランク・ケースが書いた著作の中に発見されました。1932年、初代アルゴキンキャットに採用されたハムレット1世は、予期せぬ迷子の猫でした。代々のアルゴキンキャットは保護された猫であり、そしてマチルダ3世ももともとは街なかを彷徨っていたところを、地元の施設に保護され、後にアルゴンキンキャットとして採用されました。

私たちは、アルゴキンホテルの長い歴史の中に代々受け継がれるアルゴキンキャットの存在を誇りに思ってきました。アルゴキンキャットの名前はオスの猫にはハムレット、メスの猫にはマチルダと決められています。マチルダ3世は歴代10匹目、メスとしては3匹目のアルゴキンキャットとして7年間1日も休まず勤めてきました。

マチルダの仕事は多岐にわたります。基本はフロントで顧客を歓迎するコンシェルジュの仕事をサポートし、彼女自身コンシェルジュとしての名刺を持っています。さらに彼女はホテル中を自由に回り従業員の仕事ぶりを監督しています。マチルダが気になる荷物をカートに発見したようです。『・・・このバッグの持ち主はどこから来たのかしら・・・?』

オフィスにはマチルダ専用の赤い椅子が用意されています。マチルダはオフィスワークを監督し、時には忙しく働くスタッフの息抜きに一役買ってくれることもあります。オフィスはマチルダ自身のお昼寝スポットでもあります。温かいコピー機は格好のベッドとして使われていることもしばしばです。

マチルダがゲストサービスのスコアをチェックしています。私たちの大切な顧客がホテルでくつろいでくれたのか、彼女も真剣に見つめています。『悪くないわね、あなたたちなかなかやるじゃない』そういうマチルダ自身もホテルの数々のイベントに出演し、ホテルの顔としてイベントを盛り上げる重要な役割を担っています。

仕事の息抜きに、マチルダはホテルの様々な場所に彼女のお昼寝スポットを持っています。マチルダのお昼寝にいつどこで出くわすか誰にも分かりません。彼女のお昼寝に出くわす幸運は、なかなかのリフレッシュ効果が期待できます。

お昼寝がすんだらまた忙しく働くマチルダです。今度は、備品のストックをチェックしているようです。『きれそうなものはないかしら・・・』そして発注した荷物が届いたときも彼女は必ずチェックに出向いて来るのです。

こうして7年間にわたりホテルのために働いてきたマチルダは、引退を決め仲のいいホテルスタッフの家で暮らすことになりました。彼女の後任を茶トラのハミルトンが引き継ぐことになり、現在ホテルでの生活を始めています。彼は野良猫のコロニーでお腹を空かせていたところを、その社交的な個性を買われ採用されました。彼はハムレット8世を名乗る予定です。マチルダからハミルトンへ新たにアルゴンキンキャットの伝統が引き継がれていきます。引退のその日までマチルダはフロントに立ち続けています。