その猫は3歳でライアンと呼ばれていました。ライアンは7月20日、地元のショッピングモールの駐車場で車の下にいるところを買い物に来ていた方に保護されたのだそうです。施設のスタッフの方によると、連れて来られたライアンはとてもきれいで避妊手術も済んでいたことから、もとは飼い猫だったと思われました。

マイクロチップを探したそうですがみつからず、ライアンを探してくる人もいなかったそうです。施設での生活にすぐに慣れたライアンでしたが、彼女はいつもどこか淋しそうな表情を浮かべていたそうです。

ライアンは仲間を欲しがり、いつもスタッフの方たちの注意を引こうとしたそうです。そんな彼女にスタッフの方は撫でてあげたり、かまってあげていました。でも、スタッフの方たちはライアンが本当に欲しがっているもの、彼女に欠けているものが痛いほど分かっていたそうです。

たくさんの猫たちや、スタッフと暮らしていたライアン。でも、彼女には自分に愛情を注いでくれる家族の存在が必要だったのです。それがライアンの淋しそうな表情に素直に現れていたのです。

ライアンが施設に来て1週間が経った7月28日。私たちが施設を訪れました。ライアンがいる部屋に入っていったとき、私たちに気付いたライアンは本当にうれしそうに私たちに駆け寄ってきました。そして、そのまま私の膝に上がり抱きしめてあげると幸せそうな表情を浮かべていました。彼女はついに家族を見つけてしまいました。

私たちは猫を引き取る予定ではありませんでしたが、ライアンの可愛らしさに娘も私も心を奪われてしまいました。一目で私たちを選んだライアン。彼女を家族に迎える決心に時間はかかりませんでした。その日、ライアンは可愛がってくれたスタッフの方たちや、一緒に過してきた仲間たちに別れを告げ、我が家の一員に加わりました。我が家でのびのびと暮らすライアンから、淋しそうな表情が消え、彼女の個性が今輝き始めています。