会場はマリオットワールドセンター。地下へ下りる階段の、ちょうど陰になった角に子猫たちはお互いの身を守るように小さく固まっていました。私が近付くと怯えて興奮しているのが分かりました。駐車場の係の話では、子猫たちは朝早く停まっていた車のエンジンルーム辺りから飛び出してきたそうです。

周辺を見回しても他に猫の姿は見当たりません。子猫たちをこのままにしておくわけにはいかないので、引き取り手を探すまで家で世話をすることに決めました。とりあえず子猫たちの側に水を置き、家に連れて帰るための段ボール箱を探してきました。

家に連れて帰ると子猫たちは少しずつ落ち着いてきました。ご飯をあげ、様子を見ながら遊び相手になると私にも慣れてきました。人間もこわいだけではないと思い始めたようでした。

私は家で元気のよすぎるヤンチャな犬を飼っています。私の家で子猫たちを飼うのは無理があるので、今日の出来事を掲示板に投稿して引き取り手を探していることを訴えました。すると数日後、3匹にそれぞれ引き取り手が決まりました。

3匹の中の1匹は新しい家族にボーダーコリーのヴァレリーがいました。ヴァレリーは小猫のことをとても気に入り、小猫もまたヴァレリーを気に入ったようで彼らはすぐに抱き合っていたそうです。飼い主さんは『ヴァレリーは小猫のママになったつもりのようだ』と嬉しそうな様子です。

子猫はアナスタシアと名前を付けてもらいとても可愛がられています。彼女はポケットに入るのが大好きなようで、飼い主さんのポケットで嬉しそうにしています。他の2匹も新しい家族のもとで元気に暮らし始めました。子猫たちはもう、怖い思いもお腹を空かせることも淋しい思いをすることもありません。私はホッとしました。