私が抱き上げたとき、手のひらに子猫の骨盤をはっきりと感じるくらい痩せていました。子猫はお腹がペコペコだったのです。抱き上げられた子猫はとても嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らし続けました。

子猫が汚れていたのでお風呂に入れてきれいにした後、キャットフードをあげました。お腹を空かせていた子猫は一缶分をガツガツと食べてしまいました。

お腹がいっぱいになると、子猫は私の肩に上って来てお昼寝を始めました。

私たちは小猫の母親が戻ってくるかも知れないと思い、4日分のキャットフードを用意して母猫の帰りを待っていました。しかし、母猫が姿を見せることはありませんでした。

どうやら子猫は母猫に置き去りにされてしまったようです。私たちは子猫を放っておけず、自宅へ連れて帰ることにしました。子猫はファンシーと呼ぶことにしました。

自宅には、以前保護したヘレンが農場の猫として暮らしています。ファンシーをヘレンに紹介すると・・・ヘレンはすぐにファンシーの気持ちを察したようでした。すぐにファンシーに寄り添うと優しく身づくろいを始めたのです。

ファンシーは優しいヘレンをママのように慕い、2匹はまるで本当の親子のようにいつも寄り添うようになりました。勿論寝るときも一緒で、ヘレンはファンシーを温かく包んでくれています。

あの時、鳴きながら走ってきたファンシーは、たった1匹で置き去りにされどんなに淋しい思いをしていたことでしょう。あんなにやせ細っていたファンシーでしたが、今や、我が家で王様のような扱いを受けています。優しいヘレンと私たち家族の一員として、いや、王様として、少なくとも空腹と淋しさとは無縁になりましたね。