その子猫は生後5週の小さなオスの子猫でした。保護したとき、辺りに猫の姿はなく子猫はひとりぼっちだったようです。私たちは小猫をミーコと呼ぶことにしました。施設では温かなベッドで眠ることができ、お腹いっぱいに食べることができます。何かに怯える必要もありません。子猫にとって初めての安全な環境です。しかし子猫はずっと怯えたままでした。

そんなミーコに先住猫のブッチが興味を持ちました。ブッチはミーコの遊び相手を買って出てくれ、側に寄り添ってくれました。ブッチは、私たち人間と暮らすのはそれほど悪くないとミーコが学んでいくのに大きく貢献してくれました。

施設に来て4日後、ブッチの支えもありミーコはようやく本来の彼の姿を見せてくれました。ミーコは甘えん坊で水が大好き、バスタブに飛び込むほどお風呂が好きなちょっと変わった個性を持っていました。

施設で2か月を過ごしたミーコに、彼を迎え入れたいという家族が現れました。そのお宅には2匹の犬が飼われていて、ミーコは彼らに温かく迎え入れられました。ミーコはずっとその家で暮らしてきたかのように家族に溶け込んでいったのです。

民家の草むらで人を怖がって動けなかったミーコ。ブッチやスタッフに人と暮らす楽しさを教えられ、暖かな家族と暮らせるようになりました。動けないミーコを心配して私たちに連絡をくれた住人の方が、ミーコの現在を導いてくれるきっかけを作ってくれたのです。