友人が教えてくれた場所に到着すると、車の行き交う車道を子猫がさまよっていました。子猫は生後1か月を過ぎているようでしたが、もう開いていなければならないはずの目が開いていません。よく見ると、炎症を起こしていて目ヤニで固まったために閉じてしまっていました。

私は子猫を拾い上げ、家に連れて帰りました。子猫の目をきれいに拭いてあげました。5歳になる娘のパーカーが子猫を心配そうにみていました。『子猫にママはいないの?じゃあ、わたしがママになってあげる!』その夜、子猫はパーカーに抱かれて眠りました。

子猫の目は、翌朝になるとまた閉じられてしまいました。行きつけの動物病院は予約でいっぱいだったので、救急動物病院へ連れて行くことにしました。注射を打ってもらい、いくつかの薬を処方された子猫の治療を終えて自宅に戻りました。娘は、病院でもずっと子猫から離れようとしませんでした。どうやら娘は、子猫のために母親代わりになることを本気で決心したようでした。自宅に戻ってからというもの、子猫のそばを一時でも離れようとしません。

私たちは、子猫をサイボーグと呼ぶことにしました。サイボーグは、パーカーに抱かれたときにだけ喉を鳴らすようになりました。そして、パーカーが寝る時間になるまで、娘のそばを離れようとしなくなったのです。幸いなことに、サイボーグの目は治療のおかげで少しづつ回復してきました。2日後にはようやく食欲も出てきたのでひとまず安心することができました。

私たちは、動物保護施設から引き取った猫と暮らしてきました。サイボーグは娘にとって初めて一緒に暮らす小さな子猫ですが、それにしてもパーカーがこんなに猫に夢中になるのは初めてのことです。かたやサイボーグがくつろぐ場所は、娘の膝の上だけで私たちの膝には興味を持ちません。彼らには、何か特別な絆が生まれたようです。これから娘とサイボーグが一緒に成長してくれるでしょう。私たちは見守っていきたいと思います。