これは後日撮影しました。この看板のある場所に猫がいたのです。子猫でもないのにとても小さく、足が3本でした。始めは大きな動物にでも襲われたのかと思いましたが、それにしては傷痕がありません。とにかく、猫は衰弱し歩くのは勿論、這うこともできない状態でした。このままでは猫は死んでしまうでしょう。私たちはその場で猫の世話をする決心をしました。

猫がどのくらいの間あの場所にいたのか分かりません。猫は自分で体を支えることができない状態だったので、私たちはシリンジで水を飲ませ、スプーンに柔らかいごはんをのせて口へ運びました。すると、12時間後には猫は自分で体を支えるまで回復しました。

動物病院へ連れて行き診察を受けました。猫の体重は約1.2kg。歯の状態から、6か月から4歳の間だと言います。健康面にいくつかの問題を抱えていることもわかりました。私たちは、改めて覚悟を決めました。猫は誰かの助けがなければ生きてはいけません。ならば私たちが彼の世話をしていこうと思ったのです。

私たちは、猫をトライデントと呼ぶことにしました。トライデントの食欲が次第に旺盛になり、少しづつ元気を取り戻していきました。しかし、オモチャで遊べるほど回復しても、体は小さく体重もなかなか増えてはくれませんでした。

4か月が経った頃、トライデントの状態はかなり良くなり、私たちが帰宅すると嬉しそうに出迎えてくれるようになりました。私たちがテレビを観ていると、彼はどちらかの体の上に乗りたがります。一緒に観ながら、トライデント自身も楽しんでいるようです。

回復したトライデントは、自分で体を支えることができるようになりました。しかし、残念ながらこの先も歩くことはできないでしょう。私たちはトライデントに大自然を楽しんでほしいと思い、ときどき彼を連れてキャンプにでかけるようになりました。

トライデントが私たちを最も驚かせるサプライズを用意していました。トライデントが少しづつ歩くようになっています。彼なりの方法で、彼の力を最大限に発揮して、その挑戦は繰り返されているのです。

トライデントは生まれつき足が3本でした。そして、誰かに捨てられ、生死の境をさまよう辛い経験をしました。トライデントは、いつも前向きに人生を楽しんでいます。私たちの腕に頭をのせているトライデントは、『次は何をして楽しもうか・・・』そんなことを考えているように見えます。