キャッツビーは、9歳の頃動物シェルターに保護されていました。私がシェルターを訪れたとき、キャッツビーはすでに6年もそこで暮らしていたのです。彼は、健康上の問題を抱えていて、何よりほかの猫と馴染めない性格だったようです。このままだと、彼はシェルターの中で孤独に人生を終えるかもしれない・・・ならば私の家に来ればいい、そう思って私は彼を我が家に迎えました。

キャッツビーは眼に珍しい病気を患っていました。私はまず、彼を動物病院に連れて行き目の手術を受けてもらいました。治療を終えたキャッツビーを私の本屋に連れて行きました。お店でたくさんの人とふれあい、キャツビーに少しでも楽しんでほしいと思ったのです。

ほかの猫とうまくいかず、孤独な生活の長かったキャッツビーが本屋での生活になじめるのか・・・。私は少しだけ不安に思っていました。ところが。彼は私の店をとても気に入ったようでした。驚いたことに、キャッツビーは訪れるお客様を店の入り口で出迎え、満面の笑顔で歓迎したのです。これにはお客様たちも大喜びでした。

お馴染みのお客様たちがいつものように本を選んでいると、キャッツビーは一緒についていきます。お客様のそばで一緒になって本を探しているように見えます。お客様はそんなキャッツビーの存在をとても喜んで下さるのです。

いつの間にか、キャッツビーは近所の方の人気者になり、私の店は彼を目当てのお客様でにぎわうようになりました。中にはキャッツビーのうわさを聞いて、わざわざ遠方から来てくださる人もいらっしゃるようになりました。

どうやらキャッツビーは、声や匂いでお客様を覚えているようです。そんなキャッツビーにお子さんから年配の方まで、どんな方もキャッツビーには笑顔を見せてくれます。喜んで下さるお客様と、キャッツビーの生き生きとした様子を見ていると、私はとても幸せな気持ちになります。

猫は本来、昼間は寝ている時間のほうが長いものですが、キャッツビーは本屋の仕事のために短い時間しか昼寝をしません。寝ているよりも、お客様を迎える方が彼にとっては楽しいようです。キャッツビーはこの本屋で自分の居場所を見つけ、人生を楽しんでいるようです。