この取り組みを始めたきっかけは、施設で暮らす高齢の猫の殆どが訪れる人たちが探しているペットのリストになかなか上がらないことにありました。彼らは施設の中で、あたたかい家族のぬくもりから遠ざかっていました。ふと、人も同じではないかと思ったのです。

施設で暮らす方は家族と離れ、ペットを飼いたくても飼えない方がたくさんいます。彼らがふれ合うことができたら・・。そう考えました。そこで7歳(44歳)以上の猫を連れて高齢者施設や高齢者のコミュニティの訪問を始めました。

ここに連れてくる猫の殆どが、施設の中では食べて寝るだけの寂しい生活を送っていたのですが、訪問の際は大忙しです。高齢者の方たちは猫を抱き上げ、抱きしめ膝の上で撫でています。そして、猫たちは喉を鳴らして寛いでいるのです。

中には昔飼っていたペットの話で盛り上がったり、連れてきた猫と記念写真を撮ってほしいと頼む方もいます。猫たちにとっても高齢者の方たちにとっても、温かいふれあいの時間を過ごしています。

高齢者のコミュニティでは、ペットを許可しているところが増えてきました。私たちの施設の高齢の猫たちも、高齢者の里親さんとの縁組が少しづつ増えてきています。この取り組みで高齢の猫たちにもっと関心が向けられ、より幸せな縁組が増えるよう、私たちはこれからも訪問を続けていきます。