僕はプリンセス・メルという猫を飼ってきたんだ。メルが友達を欲しがっているようだったので、ウェブサイトで里親を募集している猫を探すことにしたんだ。それでPetfinderというサイトを見ていたら、見つけたんだ。ほかの猫とはちょっと違う、なんともかわいらしい猫をね。

その猫に一目会いたくなってね。その猫がいる施設を調べたら、僕の家から車で3時間の場所にあったので、早速僕は彼女と一緒に会いに行ったんだ。実際にあってみたら、もう完全にノックアウト!すぐに手続きを済ませて引き取ってきたんだ。そう、それがカイルなんだ。

カイルは、ひげが四方八方に向いてはえていたり、歯が3本欠けていたり、爪が無かったり、声がかすれていたり、まぁいろいろ問題を抱えていたんだ。でも、僕はそんなカイルを守ってあげたいと思ったんだ。

カイルを連れて帰る前に、施設の人に聞いてみたんだ。
カイルはなぜこんな状態になったのかって。
『前の飼い主は30匹ほどの猫を飼っていました。カイルはケージに閉じ込められ世話をされることが無かったのです。ほかの猫が次々に虐待を受けて死んでいく中、カイルは怯えながら過ごしていたのです。そんな劣悪な環境が原因と思われます。』
・・・僕は言葉を失ってしまった。

僕は、カイルが安心して暮らせるような環境を作って愛情を注いだ。そして、カイルも少しずつ僕らに甘えるようになってくれたんだ。
あれから6年。カイルもおそらく8歳~10歳、そろそろ壮年期。あのひげは相変わらずだよ。
カイルは虐待を受けて風貌が変わってしまったかも知れないけれど、今はそれが素敵なチャームポイントになっていると思うんだ。僕らにとってカイルのひげは幸運を呼ぶひげだったのさ。