猫は男の子でした。手術の結果、彼は右目を失うことになりましたが、命を取り留めることができました。そして、麻痺した身体が回復するまでクラリナさんの妹、ジョーマリーさんの家でお世話をしてもらうことになりました。

ジョーマリーさんは、毎日1日2回、彼にマッサージと運動を続けました。彼も毎日リハビリに励み、体重も徐々に増やすことができました。日に日に回復し続け、少しづつ足を動かすことができるようになりました。

そして3週間後、猫は自分の足で立ち上がり、ゆっくりと歩けるようになりました。その後、正常な歩行ができるようになって元気を取り戻した猫に、ジョーマリーさんはもうリハビリの必要が無いと判断しました。

ジョーマリーさんは、猫に新しい里親を探す時期が来たと、姉のクラリナさんに猫を引き渡すことにしました。数日後、クラリナさんが訪れ、ジョーマリーさんは猫にお別れを告げました。

そのとき、猫が意外な行動をとりました。ジョーマリーさんのそばを離れるのを嫌がって、その場を動こうとしません。そして、後ろ足を引きずるように歩き始めたのです。ジョーマリーさんには、猫がまるで「ここにいたい!行きたくない!」と言っているように見えました。

ジョーマリーさんは決心します。そして、姉に猫を引き取ることを伝えました。
ケルネールスと名付けられた猫は、ジョーマリーさんの家族となって暮らし始めました。右目が見えない以外、普通の猫と変わらず、遊んで、走って、食べて、寝ています。
『あの時ケルネールスは、妹がいないと正常に歩いていたのに、妹の前では足を引きずっていました。おかしいでしょう?』当時のことをクラリナさんは笑って話していました。