私は、アライグマをウィンストンと呼ぶことにしたわ。
ウィンストンは、母親とはぐれてしまったんだと思うの。連れて来た頃はとても小さくて、ミルクをあげたの。家族が交代で面倒を見ていたわ。
幸い食欲があったので、回復も早くその後も順調に成長してくれたの。
いつかは野生へ帰してあげなければ、そう思っていたわ。

うちの納屋には猫を飼っているの。その中にジジがいたの。
ジジはおじいちゃんなのに、ほかの猫とはケンカばかりしていたわ。私もいろいろやってみたけれど、ジジの1匹狼は治らなかったの。
それが・・・。元気になったウィンストンをジジに会わせてみたの。家族がみんな驚いた、ステキなことが起こったわ!

ジジは、ウィンストンの頭を数回叩いたの。でも、ウィンストンは逃げなかったの。しばらく様子を見ていると、ジジがだんだん優しい表情をするようになったの。ウィンストンのことを気に入った様子だったわ。ウィンストンが外に出るたびに、いつも2匹は一緒にいるようになったの。

私がポーチの椅子に私が座っていると、ジジとウィンストンが膝に上ってきたわ。そして、仲良く昼寝をするのよ。ウィンストンは、ジジにとって初めての友達になったのよ。ウィンストンは、ジジの存在で外の生活が楽しいものだって感じるようになったんだと思うの。

ウィンストンを保護して数年が経ったとき、ジジが亡くなってしまったの。ウィンストンは長いこと落ち込んでいたけれど、野生へ帰る前向きな姿勢は変わらなかったの。ジジが亡くなって、外に出る頻度が増え続けて、ある日、帰ってこなくなったの。きっと野生に帰れたんだと思うわ。ウィンストンが本来の棲家に帰れたのは、ジジという存在があったからこそ。私たち家族はそう思っているわ。