身勝手な飼い主は、モエットを小さく汚れたケージに閉じ込め、食事も水も満足に与えてくれませんでした。その中で猫インフルエンザに感染し放置されていたのです。保護されたとき、モエットの目はすでに治療不可能な状態で、手術で摘出するしかありませんでした。

その後しばらくの間ペットショップで過ごしたモエットは、保護施設に引き取られることになりました。施設には、お世話をしてくれる人たちがいて、十分な食事と安心して眠れるあたたかいベッドも与えられました。モエットの深く傷ついていた心は少しづつ癒されていきました。

始めはなかなか警戒心を解かなかったモエットでしたが、次第に心を開き施設の人たちに甘えるような様子を見せ始めました。そして、施設に移されて1週間が経とうとする頃、モエットの話を聞いた女性が施設にやってきました。

女性ははじめからモエットを引き取ると決めていました。2日後、手続きを済ませた女性はモエットを新しい家族として迎えました。女性の家には2匹の先住猫が居ました。彼らは、モエットを歓迎し、すぐに仲良くしてくれました。辛い過去を経験し、その目から光を失ったモエット。飼い主の女性を見上げるモエットの目にはあたたかな光が感じられるのでしょうね。