猫は耳が良く、ジャンプ力があり、敏捷性も高いなど、私達はなんとなく『猫は身体能力に優れている』ということを知っていますが、実際に我々人間と比べてどれほどの身体能力を持っているのでしょうか。

目(視覚)

夜行性であるねこの目は、暗いところでも多少の光さえあれば見ることができます。
これは、網膜の後ろに「タペータム」と呼ばれる反射板状の組織があり、夜間の弱い光を増幅させる働きをするからです。
もちろん、真っ暗闇ではさすがのねこも不自由ですが、ほんのわずかな星明かり程度の光さえあれば十分見ることができ、人間の6分の1程度の光量でも物を判断できるといいます。

暗闇でねこの目が光るのは、「タペータム」で光が反射されるからなのです。

出典:www.pref.toyama.jp

元々猫は夜行性の動物ということですから、ほんの僅かの光でも目が見えるというのはわかる気はしますね。猫の瞳孔は明るさにより大きく変化しますから、暗いところでも明るいところでも調整可能ということなのでしょう。

鼻(嗅覚)

犬ほどではありませんが、ねこもかなり鼻がききます。
人間と比べて、ニオイを感じとる細胞の数は約2倍、嗅ぎわける能力は数万~数十万倍あるといわれています。(犬は100万倍といわれている)

ねこは、いろいろなものを嗅覚によって判断しています。
食べものの良し悪し、自分のテリトリーと他のねこのテリトリー、仲間か敵か危険を察知するのもニオイで判断しているようです。

出典:www.pref.toyama.jp

人間の数万~数十万倍も鼻がきくというのはすごいですね。飼っている猫が素早く好物に気付いてクレクレするのもわかる気がします。

耳(聴覚)

ねこの感覚で一番すぐれているのは聴覚です。
周波数が500ヘルツくらいの低い音だと、ねこも犬も人も差はありません。
しかし、高い音だと、人間が一般的に聴こえる音の範囲は2万ヘルツまで、ねこは10万ヘルツまで聴きくことができます。
また、ねこは音源の方向や音源までの距離を知る能力にも優れています。
三角の耳はすぐれた集音器で、左右別々に180度動くため、広範囲の音をキャッチできます。
この能力によって、高音を出すネズミなどの獲物がどこで動いているのか、獲物までどれくらいの距離があるのかを、暗闇の中でも正確に判断することができるのです。
寝ているはずのねこの耳がピクピクと動いていたら、わたしたち人間には聴こえない音を感じとっているのかもしれません。

出典:www.pref.toyama.jp

犬は嗅覚、猫は聴覚の生き物と言われているくらい聴覚に優れています。猫は僅かの音に耳が反応するのでついついわざと物音を立てたりしたくなりますが、やりすぎに気をつけたいところですね。

ヒゲ(触覚)

ねこのヒゲは鼻の横だけでなく、目の上、頬、口の横、顎の下などにピンと張っています。
ヒゲの根元には、たくさんの神経が集中していて、ヒゲに何かが触れると瞬時にその情報が脳に伝わります。
ねこが狭いところや暗いところをすいすい歩けるのは、ヒゲがアンテナの役割を果たしているからなのです。
すべてのヒゲの先端を結ぶと、顔よりひと回り大きな円になりますが、それがねこの通り抜けに必要な大きさだと言われています。

出典:www.pref.toyama.jp

猫のヒゲは切らないのがお約束

もし、ヒゲを切られたら歩くときに障害物にぶつかって、つまずいたりする危険性があります。
ヒゲを無くすと精気を失い、新しく生えてくるまで部屋の隅にうずくまってじっと動かなくなってしまうこともあります。
ねこのヒゲは 絶対に切らないでください!

出典:www.pref.toyama.jp

とってもとっても大事なおヒゲなのですね。

脅威のジャンプ力

猫のジャンプ力は垂直跳びで約170cmはあります。つまり、ほとんどの冷蔵庫やタンスに助走なしで登れてしまうことになります。もちろん個体差があり、猫の中でも運動神経が良い猫は垂直跳びで2m越えをすることもありますし、平均以下の猫もいます。

猫のジャンプ力は体長の5倍とも言われており、体格が良くて体重が軽い猫ほど高くジャンプできます。

出典:inumo-nekomo.jp

猫ほどのサイズの動物が助走無しで塀の上に上れるというのは、他の動物ではちょっと思いつかないですね。猫好きと致しましては、ぜひ猫様に肩の上にジャンプで乗っていただきたいと思ったりするのは私だけでしょうか。

足も速いんです

猫は時速にして50km近い速度で走ることができるといわれています。

100m走にすると7.5秒となり、人間の走る速度を上回ります。

出典:emija.hatenablog.com

人類最速のウサイン・ボルトでも100メートル9秒58で、時速にすると37.58kmということになりますので、それよりも全然速いということになりますね。猫科最速のチーターだと110kmになります。

落下からの見事な着地

猫の代名詞ともいえる、空中での受け身。巧みに体を回転させ、どんな体勢からも4つの足で着地することができます。これは英語で「Air righting reflex」と呼ばれ、日本語では「空中立ち直り反射」と訳します。



猫は時間にしてわずか0.125~0.5秒で体勢を整えることができるため、ある程度低い高さから落下しても着地に間に合います。最短では高さ30 cmから落ちても受け身をとれるという報告もあります。(※危険なので絶対に故意には行わないでください)



この反射には以下の3つの機能が関係しています。



①耳の奥にある傾きや回転を感知する三半規管
②視覚からの情報
③首の筋肉が頸のねじれを感知する頸部立ち直り反射



猫がなぜ他の動物に比べ「空中立ち直り反射」が得意なのかは明らかになっていませんが、猫の落下中でも正確に視覚を維持する動体視力や、体の柔らかさが関係しているでしょう。

出典:inumo-nekomo.jp

猫の能力といえば、まずこれを思い浮かべる人も少なくないでしょうね。子供の頃にこれが不思議で何度も試していました。あの時は本当にごめんなさい・・・

木登りもしちゃう

猫と比較されることが多い犬ですが、犬は木に登れません。

実は、これには鎖骨が関係しています。犬には鎖骨がないのです。鎖骨は腕を内転、つまりハグするときの動きを可能にしています。そしてこれは木登りに必要な動きであるため、鎖骨がない動物は木に登れないと考えらえています。一方、猫は退化して小さいものの、鎖骨があります。そのため腕を内転して木に登ることができます。

出典:inumo-nekomo.jp

暗いところも狭いところも高いところも行けてしまうだなんて、もはや猫に行けないところはないんじゃないかと思わずにはいられませんね。

猫パンチ!

猫のパンチの威力は強く、鋭い爪も持っています。

相手の目を狙って攻撃するため、失明する危険性もあります。

出典:emija.hatenablog.com

左ストレートが炸裂!
猫パンチには大まかに分けて4種類ありまして、

(1) じゃれつき
(2) 警告
(3) 狩り
(4) 本気の喧嘩

となっているようです。場合に寄っては(2)から爪が出ていることもあるので注意が必要です。
(3)については獲物からの反撃のリスクを減らすために猫パンチで気絶させるなり弱らせるなりして、最後にガブリといきます。
(4)については猫同士がが致命傷にならないようなるべく手加減をしているのですが、そうも言ってられない「絶対に引けない状況」において、本気の攻撃をしかけることがあります。下手すると致命傷にもなり得ますので、我々も猫ちゃんを本気で怒らせないようにしたいものですね。
小さい身体に秘めたその優れた身体能力は、人間にとってはとっても不思議で魅力的ではないでしょうか。