『猫の集会』とは、夕方から夜にかけて行われる猫同士の会合のことを言います。「猫の集会」と書くと、どことなくミステリアスな雰囲気もあったりしますが、この猫の集会にはどんな意味があって、いったいどんなことが行われているのでしょうか。その不思議に迫ってみたいと思います。

どこに集まるの?

猫が集まりやすい場所としては、公園、お寺や神社、駐車場、広い庭、空き地、などがあります。

定期的にエサを配られている場所では、エサの到着を待つうちにそこが集会所になったケースもあるでしょう。

出典:koenji-ac.com

本来、狭いスペースが大好きな猫のはずなのに、猫の集会には広いスペースを選択するというのも面白い話ですね。
伝統的な猫集会の図

時間帯はいつ?

集合時間が決まっているかのように、定時に集まってきます。

昼間はよそよそしいそぶりで無視し合っていた猫たちも、夜になり時間がくると、三々五々集まってきます。

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猫は本来夜行性の動物なので、昼間よりも夜のほうが活動的になるからということかもしれませんね。
集会なのに寝ちゃってます。どこぞの政治家のようですね…

集まって何をしているの?

集会にやってきた猫たちは、お互いにある程度の距離をとり、リビアネコのように行儀良く座っています。

仲の良い猫同士は、寄り添ってグルーミングをし合ったりします。

パーソナル・スペース(*)を越えて近づかれて、不安になった猫が相手を軽く威嚇することなどもありますが、ケンカに発展することはまずないようです。

仲の悪い猫同士も、適度な距離を取るのでケンカをするようなことはまずありません。

どの猫も緊張している様子はなく、落ち着いて穏やかな態度で集会に臨んでいるようです。

集まって何かするのかというと、私たち人間には特に何をするでもなく数時間をただそこで過ごしているように見えます。


*パーソナル・スペース:「個人空間」のこと。人や動物を取り巻く空間領域です。最も狭く身近な縄張り意識とも言えます。この空間にいきなり入れられたり、他人が入ってくると、不安になります。

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猫は縄張り意識の強い動物ですが、その猫たちが集まって穏やかでいられるには何か理由がありそうですね。
賑やかな集会の図

目的はあるの?

  1番の目的は、その地域でテリトリーを共有するメンバーの顔合わせにあるようです。

猫は自分の基本的生活エリアとしてのテリトリーの外に、さらに広いハンティングテリトリーを持っています。

このハンティングテリトリーは、猫密度の高い地域では複数の猫が共有することになります。

そこで顔を合わすたびにケンカをしていては大変ですから、集会でテリトリーを共有する相手のにおいや姿を確認し合っています。

これは他の地域から侵入者があった場合に、連携を取り合って対処し、テリトリーの安定を図る上でも有効に働きます。

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なるほど、理にかなっていますね。群れを成さず単独行動を好む猫たちがこうして集まるには、ちゃんと大きな意味があるのですね。
そこでやっちゃいます?

しかし、猫にそんな社会性があったなんて

猫は単独生活者なので、本来は他の猫と深く関わることはありません。

しかし、人間と暮らすようになったこと、他の猫と狭いテリトリーを共有する必要性から、必要な分だけ社会性を獲得してきているようです。

群れを作る動物のように明確ではないものの、ゆるやかな順位も生まれてきています。

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野生動物とはまた違う、人間との生活の中で生まれた社会行動ということなのですね。猫って賢いんだな~と改めて感心させられます。
これぞ集会!しかしよく見るとなんか違う…

その他にも目的はあるの?

その他、発情情報の確認の場でもあるようです。

繁殖期が近づくにつれて集会時間は長くなり、一晩中集会が続くこともあります。

繁殖期になると集会の場所で交尾活動がみられることもあります。

また、子猫を持つ母猫が集まり、子猫同士を遊ばせている光景や、若いメスが子猫の遊び相手をしているところも目撃されています。

保育園やベビーシッター機能を併せ持った、進歩した地域猫社会も出現してきているようです。

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合コンに始まって、保育園やベビーシッターとは恐れ入りました。



『猫の集会』の謎はこれで解けた気がしますが、それでもやはり不思議さは残ります。人間と親しい動物の中では、猫だけが独自のコミュニティを形成しているというのが、なんとも不思議に魅力的ですね。